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2016年11月30日 (水)

ExcellentだったJTF翻訳祭

昨日、3年ぶりにJTF翻訳祭に出席しました。

次のセッションに参加しましたが、私にとってすべて満足のいくセッションでした。

■訳出の共通点と相違点~通訳と翻訳を比較して
講師は、翻訳と通訳の両方に携わる方。翻訳スピードを上げるには、通訳に必要な「レスポンス力」を鍛えるとよいそうだ。英語を1文聞いたら停止し、すぐに訳文を口に出して言う練習(逐次通訳のトレーニング)、左右それぞれに2-30個の英単語とその日本語訳を書いた紙を用意して覚え、片方を隠してその訳を1分以内にすべて言う練習などが効果的とのこと。さっそく実践してみたい。

■誰も教えてくれない翻訳チェック
これは実務において非常に役立つセッション。クライアント企業は訳文自体の読みやすさよりも「スペルミス」、「スタイルガイドや用語集の非適用」、「数値の転記ミス」といった「正確性」を重視しているというアンケート結果を示した上で、ケアレスミスをいかに「人力」に頼らずになくす手法を説明。特に原文と訳文中の「数値」を色づけし、色が違えば転記ミスであることを一目見ただけで分かるようにする工夫は、原文と訳文を目でつきあわせて読んで、数値を探して比べる労力を削減できる。チェック作業が疲れにくくなりそう。また、チェック工程の順序はどんな案件でも固定するという考え方も参考になった。さっそく私も本日の業務から、自分にとってベストなチェック工程を考え始めた。

■私たちは逃げ切り世代?-翻訳者に未来はあるのか
実務翻訳と出版翻訳のトップ翻訳者によるセッション。ツールや機械翻訳の台頭、出版業界の停滞など、翻訳者にとっては厳しい状況となっているが、その中で翻訳者ができること、翻訳の意義や楽しみを語ってくれた。特に印象に残ったのは、一部の編集者の間で部数は少なくても確実に後世に残るような書籍を翻訳しようという動きがてきていること(ここに翻訳の意義がある)、得意な分野でセルフブランディングしていくことの重要性(稼ぐために重要!)。私自身、翻訳が持つ意義を本当に考えているのだろうか。セルフブランディングはできているのだろうか?

■映像翻訳ライブレッスン ~吹替・字幕のセリフ作り、すべて観せます
字幕ってこうやって作られるんだ...というのが理解できたセッション。字幕作成用ソフトウェアを使いながら、限られた字数に収めるために、最初に浮かんだ訳からよりよい訳を次から次へと連想して考えていく(講師の方が言うところの「一人ブレーンストーミング)。と同時に同じ漢字や語句が近くに並ばないようにする、ひらがなと漢字の配分を考えるなど、私たちが普段観ている字幕、聴いている吹き替えには、翻訳者の知恵、熱意、そして作品に対する愛情が詰まっている。それが実感できるセッションだった。
私は、とあるロックバンドのドキュメンタリーが好きで日常的に観ているが、今日からは字幕のありがたみが倍増しそう....

翻訳祭の運営者の方、講師の方、そしてパーティーでお会いした方に心から感謝...

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